令和5年9月19日 本会議質疑概要

◎病児・病後児保育の広域連携について

名古屋市の調査で、子育てで困ったことの一番目が「子どものしつけ方」、そして二番目は「子どもの病気・健康のこと」。そんな時の心強い味方が、病児・病後児保育。市内23か所にありますが、近隣の市町村が病児・病後児保育施設での相互受け入れをすれば、さらに便利になるとのお声をよく聞きます。
親は子どもを自分がすぐにでも駆け付けられる医療機関等で、安心して受診させ、付設する病児・病後保育を利用したいと思うのは至極当然。その医療機関が、どこの市町村にあるかということは親子愛の前には関係ない!
と、子ども青少年局長に、病児病後児保育の近隣市町村との広域連携の早期実現を迫りました。
局長からは、まずは広域連携に前向きな自治体と、利用料を含めた相互利用の仕組み等について協議を行いながら、できる限り早期の開始を目指して取り組みをすすめていく、との強い意気込みの回答をいただきました。

◎子どもの発達が不安なパパママ支援のその後について

子育てで困ったことの3番目は、「子どもの発育・発達」。
ある友人からの相談がきっかけで私が平成28年9月に本会議で質問したことを契機に、子どもの発達に不安を抱える保護者を支える「いこいの家」は、当時市内5か所だったものが、昨年度には各区1か所、全体で16か所に拡充し、診察が可能な医療機関情報もウェブに掲載されるようになりました。
しかし根本的な地域療育センターの初診までの待ち時間はまだまだ長く3か月ほどで早期支援に向けた取組みが必要です。一部のセンターでは「初診前サポート事業」により、問い合わせから相談対応し、約3週間後には支援を行えるようになりました。ただこの事業、令和元年度に始まってから2年に1か所増というスピード感に欠けたペース。子どもは一日一日成長し、あっという間に大きくなってしまうのが特性。そこで、この「初診前サポート事業」を、一刻も早く全市域に拡大すべきだと子ども青少年局長に訴えました。
局長からは、非常に効果が高い事業と認識しており、本年7月から3か所目で事業を開始したところですが、今後速やかに市内5か所全ての地域療育センターで実施できるよう努める、との心強い回答をいただきました。

◎物価上昇が本市財政に与える影響とその対応について

ウクライナやロシアの情勢に端を発した原油の高騰や、円安の進行、最低賃金は1,000円を超えてくるという状況は企業経営にも大きなダメージとなり、経費増加分を企業努力にて吸収するにも限界があります。
忘れてはならないのは、市は施設の管理運営や保育園、学校給食の提供など、多くの事業を委託や助成で民間事業者の方々にお願いしているということ。当然、賃金や光熱費といった運営コスト上昇の影響を受けますが、もし事業者の実情を把握しきれていなかったら?
先日実際に起こった広島の給食業者の案件のように、ある日突然給食を提供できなくなるという事態を招かないとも言えないのです。こんなことがこの名古屋で起こるということは絶対に許されません。
市民サービスの低下を決して招くことなく、また市の委託等を受けている事業者は安心して事業を継続できるよう、どういった財政運営を行っていくつもりなのか、市の金庫元である財政局長に問いただしました。
局長からは、財政局がリーダーシップを発揮し、各局とともに賃金や物価の動向が事業に与える影響を踏まえ、そうした中でも市民サービスが向上するよう予算編成に取り組んでいく!という強い決意の意欲溢れる回答をいただきました。

子どもたちの命を守るため、名古屋市立の全小中学校体育館に空調整備

とどまることなき地球温暖化を見据え、私が「小中学校体育館に空調設置を」と訴えはじめた十数年前、今より熱中症対策がうるさく言われていなくて、体育館にエアコンなんて、そんな巨大な空間に公費で設置するのは無理、という世間の風潮であったことを思い出します。
令和2年6月定例会の私の本会議質問にて中学校体育館への空調設置は始まりましたが、小学校体育館へは未定の状況でした。
11月定例会本会議にてやっと名古屋市全小中学校体育館への空調設置が決定しました。
これで中学校111校、特別支援学校6校、小学校262校と名古屋市立全ての体育館に空調設置となります。
長年の思いが成就です。
感慨無量です。
避難所としても活用される体育館。
全国の先駆けになればと思います。